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Elegance of Silence

Statment

 

瞬間が永遠となる。

 

自分の人生に価値が無いんじゃないかと思った時、コスモスが夕暮れに染まるのを観た。その瞬間。それは一瞬の出来事だったけれど、静かに輝くその光は、まるで私の心を照らしている様に思えた。

 

大人になった今、私はコスモスを観ている時、それとは別の親密な風景を思い出している。どうでもいい風景と思っていたものが、十年二十年経った時、とても大切な風景に見え新しいイメージとなったりする。そうした体験をした時に、私は何も言葉が出ないような感動を覚え、もう二度と元には戻らない失ってしまったもの、遠い思い出や朽ちていくものの中にこそ、真の美しさは存在するのではないかと思ってしまう。

 

子供の頃の私はもういない。けれども呼び起こされる記憶の中で、子供の頃の私は今も生き続けていて、夕暮れに染まるコスモスのその瞬間に出会うたびに、日本人が昔から大切にしてきた精神性「秘すれば花なり」といった、全てを見せず瞬間の中に永遠を感じとる美的性質をしっかりと感じられるようになった。それは、1つの動きの中に様々な要素を含めた日本の伝統「能」のように。 手の届かないものとなってしまった時こそ、きっとそれは、今の自分を作り上げてきた大切な物になっていると感じる時なんだと思う。悩み苦しみの状況に対していた時だからこそ、私はコスモスの美しさに気がつくことが出来た。苦悩があって今の私が存在する。

 

私は毎年コスモスと向き合う。自身の存在を確かめるように。小さなものの中に心の宇宙を感じる。何度観ても、毎年見ても、新しい気持ちで向き合える。好きなものは時間を忘れていつまでも観ていられる。常に新しい発見がある。

 

Kiiro

 

 

Elegance of Silence

Kiiro Works 2012

Award

2011 International Fine Art Photography Award Judges Award for experimental work(フランス

Exhibition

2012 EMON PHOTO GALLERY (日本

2013 "SERENITY" ANA INTERCONTINENTAL HOTEL (日本

2013 fotofever (ベルギー

2015 "Director's Choice" EMON PHOTO GALLERY (日本)

2016 La Gacilly Photo Festival (フランス)

2016 Photo Shanghai (中国)

2017 Nihombashi Art Photo Exhibition The World of Art Photography (日本)

Statment

 

瞬間が永遠となる。

 

自分の人生に価値が無いんじゃないかと思った時、コスモスが夕暮れに染まるのを観た。その瞬間。それは一瞬の出来事だったけれど、静かに輝くその光は、まるで私の心を照らしている様に思えた。

 

大人になった今、私はコスモスを観ている時、それとは別の親密な風景を思い出している。どうでもいい風景と思っていたものが、十年二十年経った時、とても大切な風景に見え新しいイメージとなったりする。そうした体験をした時に、私は何も言葉が出ないような感動を覚え、もう二度と元には戻らない失ってしまったもの、遠い思い出や朽ちていくものの中にこそ、真の美しさは存在するのではないかと思ってしまう。

 

子供の頃の私はもういない。けれども呼び起こされる記憶の中で、子供の頃の私は今も生き続けていて、夕暮れに染まるコスモスのその瞬間に出会うたびに、日本人が昔から大切にしてきた精神性「秘すれば花なり」といった、全てを見せず瞬間の中に永遠を感じとる美的性質をしっかりと感じられるようになった。それは、1つの動きの中に様々な要素を含めた日本の伝統「能」のように。

 

手の届かないものとなってしまった時こそ、きっとそれは、今の自分を作り上げてきた大切な物になっていると感じる時なんだと思う。悩み苦しみの状況に対していた時だからこそ、私はコスモスの美しさに気がつくことが出来た。苦悩があって今の私が存在する。

 

私は毎年コスモスと向き合う。自身の存在を確かめるように。小さなものの中に心の宇宙を感じる。何度観ても、毎年見ても、新しい気持ちで向き合える。好きなものは時間を忘れていつまでも観ていられる。常に新しい発見がある。

 

Kiiro

冊子アクセント、修正2.jpg

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kiirofoto@gmail.com

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